はじめに
2023年度の統計検定2級に合格しましたので、今後受験しようと考えている方向けに、私が実践してきた勉強法を共有します。
まず2級に挑戦しようか迷っている初学者に向けてお伝えしたいことは、文系・初学者でも時間さえかければ統計検定2級レベルなら確実に合格はできる内容だということです。
まず、おそらく私は合格までに80時間以上費やしていると思います。
いろんな方のブログを見ていると初学者でも50時間〜60時間で合格できるという声もありますが、やり方次第ではこれだけ時間をかけても独学での合格は難しいのではないかと感じています。
私は法学部出身で、高校以来まともに数学をやってこなかった人ですが、それでも81点で合格することができました!
少しでも統計検定2級を受験しようと考えている方は、ぜひ私が実践した方法を参考にしていただければ嬉しいです。
1. 学習の3ステップ
私が学習で主に使用したものはYouTube・Kindle専用の過去問解説本・過去問題集(紙の本)です。
②過去問を古いものから解き始める
③Kindle『統計検定2級 合格のツボ』を読みながら過去問でわからなかったところを勉強
全てを終えた今振り返ると、上記の①〜③をひたすら繰り返すのが良いかと思います。
実際には最初に統計webのいろんなページを見ながら統計学の何たるかを学ぼうとしたのですが、範囲が広すぎて大変時間を要すると思ったので途中で中断し、YouTubeをみることを優先しました。
なお、初めての過去問は2021年の問題から始めたのですが、何もわからず全ての問題について解答を見ながら進めていました…それでも実践をしながら身につけるのが良いでしょう。結局何周もしないと身につかないので、勿体ぶらずにどんどん過去問を解くのが得策だと思います。
2.使用した教材(必須レベル)
私がお世話になった教材はいくつもありますが、「これさえあれば」という3つをご紹介します。
すべて前項の3ステップに必要な教材です。
なお、公式テキストは初学者にとって難解だとの声が多かったので今回は使用しませんでしたが、全く問題ありませんでした。
①YouTube「とけたろうチャンネル」
統計検定の右も左もわからない私の道標となってくれた神コンテンツです。
私は予備学習として、最初に統計WEB(後述)を見ていました。非常に網羅されているサイトですが、これを教科書的に進めてしまうとあまりにも時間がかかり過ぎてしまうと思います。
一方でとけたろうさんの動画は、最短で統計検定2級に合格するための力をつけるために作られています。特に2級では推定と検定をどれだけ理解できるかが合格の鍵となるのですが、そこに至るまでの内容を過不足なく盛り込んでいます。
②Kindle『統計検定2級合格のツボ』秋月八十
こちらは公式問題集2012年〜2021年の内容に対応しています。
動画視聴と並行して過去問を進めながら学習を進めていた私としては、これがないと過去問で解説されていることに理解が追いつかないところもありました。
過去問で演習をしながら学習を進めたい人には必須の一冊です。
特に以下の点で優れています。
→2012年〜2021年の各問題から、解説しているテーマのページを探すことができる
②テーマごとに躓きやすい点をおさえて解説している
→過去問をやってみて苦手意識があるテーマをブックマークしておけば、定期的な見返しに便利
③公式過去問題集(2011年〜2019年度)
過去問が大事なのは言うまでもないですが、特に以下の2点をおさえておくと良いと思います。
・古い過去問を優先的に進めること(おすすめは2011年〜)
・2021年度の過去問には極力手を出さないこと
最もやってはいけないのは、最新版である2018年〜2021年収録の過去問を1冊用意して満足することです。
特に 2021年は難しすぎて心が折れるので、捨てでOKです。見なかったことにしてください
古い過去問を揃えるメリットは2つです。
①幅広い出題形式に対応できる
②古い試験の方が難易度が低く、演習に適している
2011年〜2018年くらいまでを最低2週以上できると良いと思います。
実際私が受験したときに2011年度で出た問題とそっくりなものが出題されていました。
3.シーン別|iPadを使った勉強方法について
①基本的なインプット【Good notes × YouTube】
基本的なインプットの場合はこの型で進めました。
YouTubeの動画を見ながら、まとめたいと思った箇所でスクショ→Good notesでまとめるのがおすすめです。
私はYouTube Premium に加入しているので、基本学習として視聴していたとけたろうさんのYouTube動画は再生リストごとオフライン保存をしました。データ容量を気にすることなく出先の勉強でも使えるのでおすすめです
②過去問を解く【Kindle × Good notes】
過去問を解いている時には『統計検定2級合格のツボ』を常に開けるようにKindleを置いています。
部分的にYouTubeの動画の解説を聞きたい時はSlide Overにして置いていることもありました。
4.使用した教材(補助的に利用するもの)
他にもお世話になった教材があるのでご紹介します。
特に①②は一から全て読まなくても、部分的に参照する活用法にも向いています。
②③は書籍ですので、Kindleなどで手軽に読める人など余裕があればご参考までに。
①統計WEB
復習したい項目、キーワードが出てきた時に辞書的に使えるので最初から最後まで重宝しました。
特に、概念の性質を問う問題については試験でも問われるので、統計WEBの練習問題を見返すのが効果的だったと思います。
例)抽出法の説明/尖度・歪度/ジニ係数・ローレンツ曲線/不偏性・一致性など
②『データ分析に必須の知識・考え方 統計学入門』阿部真人(著)
不偏分散の解釈などの補足説明がわかりやすく、初学者が沼にはまらないように配慮しながらも概念として躓きやすい点をわかりやすく解説しています。
③『完全独習 統計学入門」小島寛之(著)
こちらも初学者向けの解説本として非常にわかりやすいです。
ある程度学習を進めたうえで隙間時間に読んでいたものですが、ぼんやりとしていた標準偏差の概念がすっと腹落ちしましたし、統計を分かりやすく人に教えられる
また筆者による独自の考え方が面白いので余裕があったら読んでみてください。
5. おわりに
結局のところ、いかに過去問を周回できるかがポイントかと思います。
難しい教本に手を出して演習問題(とりわけ推定・検定の分野)に行き着くのが遅れてしまうと苦労すると思うので、私が実践したやり方も一つ試してみてください。
またある程度2級の全貌が掴めてから関連書籍を読むとより理解が深まる気がします。
今回は実際のCBT試験に関することには触れませんでしたが、もし要望があれば共有します。
試験概要はこちらから
少しでもこの記事に書いた内容が役にたつと幸いです。
それでは、合格目指してがんばってください!
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